手湿疹?水虫?なかなか治らない?掌蹠膿疱症かもしれません❢
こんにちは😊
今日も蒸し暑いですね💦
昨日の「手湿疹」に関連付け、今日は「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」についてご説明致します。
👐🏻掌蹠膿疱症ってなに?
手のひらや足の裏に、左右対称に無菌性のうみ(膿疱)が繰り返しできる疾患です。
成人女性にやや多く、良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性的な疾患ですが、根気よく治療を続けることで治癒に至ります。
👐🏻原因
多くの例において、慢性扁桃炎などの上気道炎症状や、虫歯、中耳炎といった病巣感染がきっかけとなって膿疱が出現することが多いです。
また、金属アレルギーが関係していることもありますが、はっきりとした原因は分かっておりません。
👐🏻症状
● 小水疱(みずぶくれ)、小膿疱
1~5mm程度の大きさの小さい水疱や膿疱ができます。
● 炎症とかゆみ
主に小水疱や小膿疱の周りやその部位に炎症反応が起こり、赤みや皮むけ、痒みを生じます。
● 爪の変形、にごり
爪の下や周囲にも膿疱が生じることで、変形やにごりがみられる場合があります。
● 関節炎(合併症)
まれに胸肋鎖関節(胸骨と鎖骨を繋ぐ関節)や仙腸関節(首や腰)の関節炎を合併します。
掌蹠膿疱症の患者様の約10~35%に骨関節炎を合併していることが報告されています。
👐🏻検査
症状が白癬(水虫)や接触性皮膚炎と似ている為、鑑別のために顕微鏡検査を行う場合があります。
また、病巣感染の有無を確認するために採血検査を行う場合もあります。
金属アレルギーを疑う場合は、パッチテスト(保険適応)を行うことも可能です。
👐🏻治療方法
炎症を抑えるステロイド外用薬や飲み薬、痒みが強い場合は抗アレルギー薬の飲み薬を処方します。
また、症状によっては皮膚が形成される過程の異常を正常に戻すビタミン剤の内服を処方する場合もあります。
さらに慢性的に繰り返すことで皮膚が硬くなっている患者様には、皮膚を柔らかくする塗り薬を処方します。
📝掌蹠膿疱症と喫煙の関係
はっきりと証明されてはいませんが、掌蹠膿疱症の患者様は喫煙者が多いと言われています。
実際の調査では、患者様の85.5%(112/131名)が喫煙者であったという結果が得られています。
したがって何らかの関係があるのではないかと考えられています。
健康のためにも、禁煙することをおすすめします。
🌟根気がいる治療ですが、多くは平均3~7年で軽快・完治すると言われています。
皮膚感染症ではなく、人にうつることはありませんのでご安心ください♪
「手湿疹がなかなか治らないな…?」「水虫にしては赤みがひどいな?」といった方は、もしかしたら掌蹠膿疱症かもしれません!
治療法が異なりますので、思い当たる方は皮膚科を受診しましょう😊