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たこ(胼胝)・うおのめ(鶏眼)

胼胝(べんち)とは一般的にいう「たこ」のことであり、鶏眼(けいがん)とは「うおのめ」のことです。
どちらも皮下脂肪が少なく、外から機械的な刺激が繰り返し加えられることにより、限局性の角層増殖をきたした状態です。
したがって、骨ばったところに生じやすいのが特徴です。
刺激や摩擦から守ろうとする皮膚の防衛反応であるため、硬くなった角質を削る処置や外用剤でコントロールしていきます。

原因

【胼胝】
歩行など足骨にかかる慢性的な刺激や圧迫により、角層が皮膚の外側に向かって扁平に隆起します。(ペンダコ・座りダコなど)
また、リウマチや外反母趾といった足の変形が関与している場合があります。

【鶏眼】
年齢的に「たこ」よりも遅れて生じます。
ハイヒールや革靴など、窮屈で底の硬い靴を頻繁に履くことにより、角層が皮膚の内部に向かって増殖したものです。
長時間の立ち仕事やスポーツ、自分の足にフィットしない靴や加重の偏った歩き方、足の変形や障害や神経麻痺が原因となります。

症状

【胼胝】
継続的に刺激を受けたある一定部分の皮膚が、少し黄色味を帯び、厚く硬くなり盛り上がってきます
通常痛みは無く、角質が厚くなるため感覚が鈍くなっていることもあります。
しかしタコの下に骨の突起がある場合は痛みを伴うため、骨の変形がある方は痛みを訴える場合が多いです。
タコは体のどの部位にもできる可能性があります。

【鶏眼】
小豆大ないし大豆大、表面はやや盛り上がり、中心部は半透明の硬い芯が見えます。
その芯が「魚の目」「鶏の目」に見えることから『ウオノメ』と呼ばれるようになりました。
芯の先端は円錐状に尖り皮膚の奥(真皮層)に刺さるため、歩行時などに圧迫され強い痛みを伴います。
足の裏、足の指に発症し、外見上はタコとほとんど変わりません。
表面を削り芯の有無を確認したり、痛みの有無でウオノメかどうかを判断します。

治療

どちらも、メスや専用の器具を用いて硬くなった角質を削る処置をします。
ライフスタイル(立ち仕事、よくスポーツをするなど)によって再び硬くなるペースが異なってきますが、おおむね2週間~4週間に1回処置をします。
また、角質を柔らかくする外用剤を使用します。
ウオノメは芯を完全に取り除くと痛みはなくなります。
しかし根が深いため1回の処置で取り切れるケースは少なく、何回か削る処置を行います。
症状によっては、医師の判断により液体窒素を用いて硬くなった組織を壊死させる凍結療法を行います。

識別

外見上ではウイルス性イボ「疣贅」と見間違えやすいため、医療用拡大鏡検査(ダーモスコピー検査)を用いて確認する場合があります。
ウイルス性イボの場合、感染症のため拡大・増える傾向にあり治療法が異なります。
硬くなった角質を削っていくうちに、徐々にイボが見えてくることもあるため、注意が必要です。

日常生活で気を付けるポイント

外からの刺激によって皮膚表面に影響を及ぼすため、治療とともに足にかける負担をなるべく避けることが大切です。
〇自分の足にフィットした靴や、靴底の敷物を選択し、足全体に平均的に力がかかるようにしましょう。
〇原因となるような、ヒールが高く足先が窮屈なパンプスやサンダルは避けましょう。
〇体重コントロールも有効な手段です。
〇糖尿病の患者様は、容易に二次的細菌感染を併発する可能性があります。
 重症化させないために、日々のフットケアと早めの治療が大切です。

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